早期に原因となる疾患に対する治療が必要になります。
検査に耐えられないほどの状態の場合は、利尿剤、気管支拡張剤、酸素室を用い救急事態からの脱却を目指します。酸素室からしばらく出られないことも良くあります。
ある程度状態が落ち着いてきたら、血液検査、レントゲン検査、心臓エコー検査等を用い、原因を診断して行きます。
肺の毛細血管から血液成分が滲み出し、肺間質や肺胞に液体が貯留してしまう病態をいいます。呼吸器疾患の中でも特に急性に進行し、放置すると呼吸困難や窒息を引き起こします。
・呼吸回数が上がる
・肩で息をする
・運動をするとすぐに息が上がる
・横になると苦しく、座った姿勢で口を開けて呼吸をする
・チアノーゼ(舌の色が薄紫色)になる
・ゴロゴロと音を立てて息をする
・夜になると苦しくなる
・咳が出ることがある
原因は大きく分けて心臓が原因のもの(心原性)と、それ以外が原因のもの(非心原性)があります。
多くは心原性の肺水腫であり、犬であれば、僧帽弁閉鎖不全症、拡張型心筋症、猫であれば肥大型心筋症、拡張型心筋症、拘束型心筋症などがあります。
非心原性の肺水腫にはARDS(急性呼吸器切迫窮迫症候群)、肺炎、膵炎、敗血症、外傷などが挙げられます。